美容室で起こる“無断キャンセル”の対策とは?

美容室で起こる“無断キャンセル”の対策とは?

2023年5月11日

美容室経営をしていると避けられないのが無断キャンセルによる損失です。

キャンセルをするという連絡が事前にある場合には、
その時間に新たな予約を取ったり、準備時間に充てたりすることも可能ですが、
無断キャンセルの場合にはその予約時間枠すべてが無駄になってしまいます。

代替手段をとることもできないため、得られるはずだった利益がそのまま失われることとなります。

 

少しでも損失の機会を減らすには、しっかりと対策を行うことが重要です。
そこで今回は、顧客の心理等を考慮しながらサロン単位でできる無断キャンセルの対策について説明していきます。

 

まずは現状の把握からはじめよう

 

無断キャンセルはサロンの立地や規模、スタッフ数などにかかわらず、
どんなサロンでも発生してしまうものです。しかし、無断キャンセルの数や割合、
損失金額の合計などを正確にカウントしている店は少ないのです。

そこでまずは、自店の実態がどうなっているのか把握するところから始めましょう。

1ヶ月間の無断キャンセルが全体の予約に対してどの程度の割合を占めているのかを計算するには、

【1ヶ月間で起こった無断キャンセルの数÷1ヶ月全体の予約数×100%】で求めることができます。

キャンセル率を数値化することで、自店はどの程度の対策が必要なのかが見えてきます。

一般的な指標では、無断キャンセル率が5%未満であれば少ない店、
20%以上を占めてくるとかなり高い店といわれています。上記の計算を行ってみて、
20%近い数字が出た場合には無断でのキャンセルが多いため、早急な対策が必要です。

また、無断キャンセルの多くは新規の予約客が起こしています。

したがって、スタッフとの関係性が出来上がっているリピーターの多い店は無断キャンセルが少ない傾向にあるともいわれています。

 

無断キャンセルをしてしまう心理

 

具体的な防止策を考える前に、まずはお客様の心理を考えてみましょう。
そもそも新規予約客はなぜ無断キャンセルが多いのでしょうか。

 

キャンセルの理由として最も多いのは都合が合わなくなったという客側の事情だといわれています。
本来予約をしていた時間に仕事や用事、新たな誘いなどが入り予定がダブルブッキングしてしまったがために
美容室に行けなくなってしまうなどがこれにあたります。

その他にも、髪型を変える気分ではなくなったなどの理由や、
他のサロンに行くことにしたなどの理由でキャンセルされることもあります。

 

ではなぜ来店できないことがわかった時点で連絡を入れないのでしょうか。

無断キャンセルをする人の心理としては、連絡が面倒であったり、
キャンセルなので気まずいという背景があった上で「もうここには行かなければいいか」と結論づけて
そのまま放置してしまっていることが多いのです。

また、美容室のキャンセルには規定や罰則を設けている店がほとんどないことから、
客側にとっての不利益がほぼ無いことも気軽に無断キャンセルできてしまう要因の1つになっています。

 

無断キャンセルを減らす対策

 

ここまで、キャンセル率を可視化し、原因とお客の心理を把握してきました。
では実際に無断キャンセルを減らすために対策を講じていきましょう。今回は4つの対策案をご紹介します。

 

①無断キャンセル規定を作成する

キャンセルポリシーと呼ばれるもので、
予約確定後のキャンセルが可能な期間やキャンセル料を設定することでキャンセル率の低下が期待できます。

キャンセル料を設定する際には、消費者契約法第9条に基づいて、
平均的な損害額を超える金額は無効になりますので、
実際にキャンセルによって起こる損害に即した金額を設定しましょう。

 

②前日にリマインドを行う

予約している客に対し、メールやLINE等を使用して明日予約があることを伝えます。
予約そのものを忘れてしまっていたり、日付を勘違いしていたりする人の取りこぼしを防ぎます。

 

③SNS等での告知を定期的に行う

客離れ防止のためのクーポンや施策を提示することも重要ですが、
頻繁にSNSの更新があることで予約している客の来店意欲を高める効果もあります。
他の店への乗り換えキャンセルを防ぐことにもなるため、定期的に告知を行い、
HPや外部サイトのブログや情報が古いままになっていないか確認しましょう。

 

④事前決済を導入する

損害を防ぐ面ではかなり有効的なのが事前決済です。
美容室では馴染み深いホットペッパービューティーでのスマート払いなどの事前決済サービスを導入することで、
外部サイトを経由して予約したお客の無断キャンセルを減らすことが期待できます。

 

これらの対策はあくまでも一例です。どのような対策を取り入れていくのかを検討しながら、できるところから行っていきましょう。

すぐに結果がみえない場合も多いですが、3ー6ヶ月ほどまずは試しながら、自店にあった無断キャンセル対策を構築していきましょう。

 

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