歯科医院におけるトラブルとクレーム対応

歯科医院におけるトラブルとクレーム対応

2022年11月3日

歯科医療を行ううえで、患者からのクレームが起こるのは避けられないことです。
どんなに適切な医療行為を施していたとしても、治療の良し悪しは患者の主観や感覚によるところが大きいため、
患者が満足できなかった場合にはクレームが発生してしまいます。

 

中には、言いがかりともいえる苦情やカルテの開示請求を求められることもあるため、
ひとことにクレームといってもケースに応じた対応が必要になってきます。
そこで今回はトラブルやクレームを未然に防ぐポイントと、起きてしまった場合の対応方法について説明していきます。

 

最も重要なのは【説明責任を果たす】こと

 

インターネットが普及したことにより、患者は以前よりも容易にその信憑性にばらつきはあるものの、
医療情報を入手できるようになりました。こうした患者側の権利意識の向上もあって、インフォームドコンセントの重要性が増しています。

インフォームドコンセントとは、説明と同意を意味する医療用語で、
診療の際に医師から充分な説明を受け、さらにその内容に同意したうえで治療を受けることを意味します。

 

医師からの説明を適切に行わなければ、クレームやトラブルに発展してしまう可能性が高まります。
歯科医院そのものの評判をさげることに直結するため、
症状や治療内容、起こりうる結果の説明を確実に行い、同意を得た上で治療を行いましょう。

 

特にクレームが起こりやすいケース

 

治療の中でも痛みの伴う治療などは特にクレームが起きやすいですが、
事前に痛みが起こることを伝えておくだけでも患者は心構えができるので、納得してくれるケースも多くあります。

 

また、需要も増えている自由診療では、特に患者の支払い金額も高額になるため、
期待値も初めから高くなっていることも多くあります。あらかじめリスクやデメリットの説明を行い、納得を得ずに治療することがないようにしましょう。

 

最悪の場合、1つの説明不足が医療過誤や医療ミスによって大きなトラブルへと発展し、損害賠償請求を受けることもあります。

 

カルテの開示を求められたら

 

患者からクレームが来た際は、まず謝罪をすべきですが、この謝罪はあくまでも不快な思いをさせてしまった点について行います。

内容について事実確認もしないうちにクレームに関して謝罪してしまうと、
医療ミスを行なったなどとこちらの非を認めたと判断されてしまうからです。

 

患者に寄り添いながら、意見をヒアリングし、具体的にどのような解決策があるかを提示していきます。
単純に謝罪が目的なのか、再治療してほしいのかなどその人の要求を聞き出してから対応してきましょう。

 

さて、治療に不満がある患者からはカルテの開示を求められることもあります。

通常歯科医院側は、患者からの開示を求められた場合、個人情報保護法に基づき開示に応じる義務があります。
しかし、その場ですぐコピーを渡すなどの対応はせず、個人情報開示請求書に記入してもらい、正式な手続きを踏んで開示を行うようにしましょう。

 

カルテの開示を求められたということは、患者が不満や疑問を持っているということです。
開示を行いながら、診療の内容についての説明を丁寧に行うことで信頼を回復できる場合もあるでしょう。

また、カルテ自体が説明責任を果たしている証拠として扱うこともできるため、
所見や説明事項、治療の内容に至るまでの診療過程は細かく残しておくことが重要です。
カルテが不十分である場合には、開示請求を受けた際に歯科医師側の説明責任が果たされていないと判断される可能性もあります。

 

歯科医院を運営していくうえで、患者とのトラブルを0にすることは難しいでしょう。

中には金銭を要求してきたり、嫌がらせを繰り返すような悪質なクレーマーも存在します。
このような患者に出会ってしまった際には、上記のような対応ではなく警察や弁護士に介入してもらうことも大切です。

 

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