歯科界で注目される『ミニマルインターベンション』とは

歯科界で注目される『ミニマルインターベンション』とは

2022年1月13日

今までの虫歯治療は、虫歯を広げないために菌が侵食していない部分の歯質も削る方法が一般的でした。
また、虫歯が深い場合には神経を取り、
歯を削ったのちパラジウム合金(銀歯)をはめ込むため患者の負担や通院回数も少なくありません。

そんな中、近年では『ミニマルインターベンション』と呼ばれる必要最低限の処置を行うのが
世界の潮流となりつつあるのです。今回はそんなミニマルインターベンションがどのような治療法なのか、
メリット・デメリットを交えて説明します。

 

歯質削除を最低限に抑えるメリット

従来の虫歯治療では、歯の大部分を失うため歯そのものが脆くなり、
将来的な寿命も縮めることが分かっています。
そんな中で、『ミニマルインターベンション(以下M.I)』を導入するクリニックが増えています。

M.Iは、2002年に行われた国際歯科連盟の総会で提唱された概念で、“治療介入を最小限にすること”が
治療の意義とされています。虫歯治療では、虫歯部分のみを削ることで範囲を最小限にして修復する治療法です。

 

そもそも日本はオーラルケアにおいては後進国といわれ、諸外国と比較しても歯の損失本数が多いのです。
日本でも80歳までに20本の歯を残すための『8020(はちまるにいまる)運動』は
王によって高齢者における1人あたりの平均歯数は増加傾向にあります。
とはいえ予防先進国のスウェーデンは平均21本(2015 Swedish Dental Journal)なのに対し、
日本では80〜84歳の平均現在歯数は15.3本(2016 平成28年歯科疾患実態調査)にとどまっています。

 

最近では、治療器具や素材接着の進歩によってできるだけ歯質を削らず、
神経を残した治療が可能になっています。そうすることで天然歯を長く・良い状態で残していくこともできるのです。
負担も小さくなるため、患者の希望を尊重しつつ導入を検討してみてはどうでしょうか。

 

M.Iのデメリットと導入の必要性

 

もちろんM.Iにもデメリットはあります。主に歯科医師側のデメリットですが、
治療回数が増加する可能性が高くなります。M.Iでは、虫歯を最低限のみ削るので、
自ら接着していくコンポジットレジンが合うとされています。

コンポジットレジンは今まで耐久性への誤解や接着剤の接着力の問題等から、
虫歯治療に使用しない歯科医師も少なくありませんでした。
しかし普及が進み、強度や接着性能も向上したことから現在ではM.Iに欠かせない素材になりつつあります。

一方で、収縮率の問題から、何度も塗り固める必要があるのです。

医療保険の診療報酬は決して高くはないため、
経営の側面から言えば1人の患者の虫歯に時間をかけすぎることも避けたいところです。
そのため導入の際には活用までの時間的なデメリットも加味しつつ検討しましょう。

M.Iの提言には、今回取り上げた最小限の歯質削除のみならず、
患者自身の歯の自然治癒力を高める『再石灰化の促進』や、
感染予防・患者教育・糖質接種削除などの虫歯になりにくい口腔状態を維持するための提言も含まれています。

さまざまな観点から、将来の自然な歯の健康をサポートできる
『ミニマルインターベンション』を取り入れ、今後の集患に繋げていきましょう。

 

会社の番頭さんでは歯科業のお客様には一般社団法人日本会計コンサルタント協会認定の
医療経営アドバイザーが会計のほか、経営アドバイスを担当させていただきます。

経理代行も月額15,000円~と歯科業の会計処理を知りつくした弊社だからこそ、
安心価格で帳簿作成を行い、提携の税理士事務所との対応で申告までワンストップで対応できます。

初回相談は無料で対応しておりますので、まずはお問い合わせください。

事務所は、札幌市中央区大通、仙台市青葉区花京院、東京都港区南青山にございます。
近くにお立ち寄りの際は、見学にいらっしゃってください。

twitterやInstagramでも社内の雰囲気を随時情報発信しております。

是非チェックしてみて下さい。

▪Twitter ➡ban1030808

▪Instagram ➡ban1030808