スタッフの無断欠勤 雇用主がとるべき正しい対処法

スタッフの無断欠勤 雇用主がとるべき正しい対処法

2020年10月13日

一緒に働いている従業員が突然出勤しなくなり連絡もとれない…。
経営者の方はこのような状況のとき、どのような対応をとりますか?

今回は、そんな時雇用主がとるべき対応と
トラブルを未然に防ぐためにできる対処法を考えていきます。

 

対応法その1 忍耐も必要…連絡を待ってみる

 

 

従業員が突然連絡もなく欠勤する。
なにか理由があればまだ良いのですが
事件に巻き込まれた?病気になった? そんな可能性もあります。

本人に連絡がとれない場合は自宅を訪ねたり、その従業員の家族や
住んでいる家の大家さん、周囲の知り合いにコンタクトをとってみましょう。
上記に備え、入社時に緊急連絡先も確認しておきましょう。

あらゆる手段を駆使して連絡がとれない場合、
気持ちはざわつきますが、少し待ってみることも大切です。
「無断欠勤の気まずさからすぐに連絡ができなかった」というケースもあり
後日、改めて本人から連絡がくることもありえます。

 

対応法その2 解雇の手続き トラブルに発展させないために

 

しばらく待っても連絡がない場合、事業主としては解雇が頭によぎるでしょう。
一般的に『無断欠勤が●日におよび、なお所在不明のときは、その翌日をもって自然退職とする』
などと就業規則に定めていれば、退職の手続きを進めることは可能です。

そのためには無断欠勤であることを確定させる必要があり
無断欠勤の状況を把握し、無断欠勤の証拠を残すことが重要です。

また、従業員にも
『●日までに連絡がとれない場合には、就業規則に基づいて解雇手続きを行う』など
事前に通知しておいたほうがよいでしょう。

次に、無断欠勤した従業員への対応としてポイントとなるのは
その従業員が欠勤する頻度とその「理由」です。
欠勤の理由や経緯を詳細に記録し、
無断欠勤した従業員に対する制裁が妥当かどうかを見極めましょう。

従業員側にやめる意志がなく、欠勤の「理由」によっては
逆に不当解雇を申し立てられ、トラブルの原因になる可能性もあります。

無断欠勤の理由が心身的問題である場合も雇用側の慎重な対応が必要です。
まずは相手の状況と出勤意志を確認し、状況によっては無理に出勤を命じず
「お大事に」と気遣う姿勢をみせるほうが問題を大きくする可能性を避けられてよいでしょう。

貸与している制服や備品が未返却の場合は
返却を要求し、返却されない場合には制服代を弁償させるなどの措置をとることができます。

従業員が突然来なくなることによって店が損失を被った場合は
損害賠償を請求できるケースもあります。

解雇を決めた従業員が社会保険に加入している場合は
雇用主側は忘れずに脱退手続きをしましょう。

 

無断欠勤の理由にヒントが隠されている?

 

 

連絡もなく無断で休んだり来なくなることは腹立たしく
信頼を裏切られた気持ちになるでしょう。

しかし、そこは一度感情をおさえて相手の話を聞いてみましょう。
経営者や上司の立場からはわからない職場の人間関係や
気づくことのできなかった新しい視点があるかもしれません。

それは今後同じことが起きないように改善していくヒントとなります。

「災いを転じて福となす」という言葉がありますが、
無断欠勤した従業員を解雇する前に、そのような事態をチャンスと受け止め
従業員のマネジメントから見直してみるのもよいかもしれません。

万が一のことを備え、就業規則や雇用契約書の整備も大切です。

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