介護事業者における【健康診断】のポイントとは?
2023年3月2日
介護職は気力も体力も使い、時間にも追われる仕事です。
ついつい業務を優先しているうちに、自身の体調管理を後回しにしがちではありませんか?
不調を放置した結果、体調の悪化や欠勤に繋がってしまっては、業務に支障をきたしてしまいます。
そのため、介護事業者は従業員に無理のない勤務形態にするのはもちろんのこと、健康管理にも気を配ることが大切です。
そこで今回は、介護事業所の事業主にも義務付けられている健康診断について説明していきます。
一般健康診断は介護事業所も対象に
健康診断は、労働安全衛生法第66条に基づき、
労働者を雇用している事業主に対して医師による定期的な実施が義務付けられています。
また、労働者はこの事業者の行う健康診断を受けなくてはなりません。
介護事業所も一般企業と同様に対象となり、以下にあるような種類の健康診断の実施が必要です。
【一般健康診断】健康診断の種類:対象となる労働者:実施時期
・雇入時の健康診断:常時使用する労働者:雇入れの際
・定期健康診断:常時使用する労働者:1年以内ごとに1回
・特定業務従事者の健康診断:対象となる労働者(夜勤勤務):夜勤勤務への配置換えの際、6ヶ月ごとに1回
・給食従業員の検便:事業に付随する食堂や炊事場における給食の業務に従事する労働者:雇入れの際、配置変えの際
これらの健康診断の要件を正しく理解していない事業所も多く存在しています。
たとえば、正社員やフルタイムパートタイマーは対象としているものの、
登録ヘルパーなどは不定期雇用となる従業員が定期健康診断の対象から除外されている事業所が多くあります。
定期健康診断の対象となる従業員は、あくまでも正社員及び“契約期間が1年以上、
かつ週所定労働時間の4分の3以上労働する契約社員やパート社員”です。
たとえば、訪問介護などの短時間勤務の授業員であっても
・期間の定めのない労働契約または期間1年以上の有期労働契約により使用される者、
契約更新により1年以上使用され、または使用されることが予定されているもの
・週の労働時間が正規雇用の従業員(訪問介護員など)の週の労働時間数の4分の3以上である者
上記2点のいずれも該当する場合には、
常時使用する従業員(訪問介護員等)として健康診断が必要あると厚生労働省が通達しています。
つまり、登録ヘルパーであるから対象外というわけではなく、
実際の平均的な労働時間を確認した上で判断が必要なのです。
事業者は、対象となる従業員を確認して、
それぞれが受けなくてはならない定期健康診断のスケジュールを把握しておきましょう。
雇入れ時と夜勤のある従業員には特に注意
雇入れ時に行う健康診断にも注意が必要です。
こちらも定期健康診断と同様に、事業主には実施が義務付けられており、対象者も定期健康診断と同じ条件です。
実施期間に関しては厳密に定められているわけではありませんが、
雇入れから3ヶ月以内に受診してもらうのが適切だと言われています。
雇入時の健康診断に関しては、労働者自身で受診した健康診断結果を提出してもらう方法も可能ですが、
その場合は雇入れ日から3ヶ月以内の結果であることが必要です。
その他にも、介護施設などで夜勤があり、22時〜翌5時までの深夜労働にあたっている従業員には、
特定業務従事者の健康診断を6ヶ月以内ごとに1度受診してもらわなくてはなりません。
この時、胸部X線検査については、1年以内ごとに1度定期的に行えば良いこととされています。
健康診断の実施は法で定められたものなので、実施に要した費用は従業員に負担させることはできません。
また、健康診断は保険適用外のため自由診療となり、費用はさまざまです。
企業の定期検診用に見積もりを受け付けている医療機関や検診機関もあるので、まずは調べてみましょう。
介護事務所の形態や職種、労働時間によっても健康診断の種類や条件は異なります。
いつも明るく健康的な事業所であるためにも、早めの医療機関・検診機関への申し込みと従業員への周知を行い、
正しく計画的に受診できるようにしておきましょう。
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