歯科医師と歯科技工士の連携強化で増患につなげよう
2022年8月25日
歯の詰め物や被せ物は『技工物』と呼ばれ、歯科技工士が歯科医師の作成した指示書をもとに作成します。
これら技工物はいわばオーダーメイド品であり、精度の高い技工物は患者の満足度に直結します。
今回は、集患にもつながる良い技工物を生み出すために重要な、歯科医師と歯科技工士の連携について説明します。
精度の高い技工物が作られる条件とは
差し歯や銀歯などの補綴物(ほてつぶつ)や、入れ歯などの義歯は、歯科医師が患者の型取りを行い、歯科技工士が製作します。
技工物の精度が高いとはつまり、歯にフィットし、元々の噛み心地を再現出来ているということです。
こうした質の高い技工物が評判となって増患できている歯科医院も存在します。
では、質の高い技工物を作るには、何が必要なのでしょう。
それは歯科医師と歯科技工士との連携です。
歯科医師の技工物に対する考え方や、歯科技工士の得意分野もそれぞれ違うため、
双方がお互いの特徴を理解した上で作業していくことが重要になります。
そこを擦り合わせるためにもコミュニケーションをとっていかなくてはなりません。
歯科技工士は、通常歯科技工所に所属しており、歯科医師は歯科技工所に技工物の製作を発注する形になります。
歯科技工所では、歯科医師の作成した指示書に基づいて製作を行なっていきます。
この時、患者の歯の状態によっては何度かやり取りをして形にしていかなくてはならないケースもありますが、
しっかり連絡が取れていないと患者の歯にフィットするものは出来ず、取り付けに時間がかかってしまいます。
特に噛み合わせに関する治療では、2者の連携が必要不可欠なため、双方のコミュニケーションが大切です。
コミュニケーションツールの活用が鍵に
歯科医師と歯科技工士との連携を強化するには、意思疎通をスムーズに行うための環境整備が重要です。
一部の医療法人では、歯科技工所を自ら運営していたり、歯科医院で歯科技工士を雇用したりと、
直接やりとりができるような体制を整えているところもあります。
しかし、実例としてはまだ少なく、個人で経営しているような歯科医院では、外部の歯科技工所へ発注するスタイルが今も一般的です。
外部の歯科技工所との連携を強めてくれるのが、近年普及が進んでいるビジネスチャットツールです。
ChatworkやLINE WORKSなどのビジネスチャットツールを使用することで、タイムラグなしにスピーディーな情報共有が可能となります。
いきなりではなく、電話やメールと併用しつつ導入していくのがスムーズでしょう。
ビジネスチャットツールでは写真やデータなど視覚情報の共有も簡単に行えるので、
より意思疎通がしやすくなります。また、患者の情報は個人情報なので、
セキュリティのあるビジネスチャットツールが安心です。
チャットを基本の連絡として、緊急性の高い場合の連絡方法を別途用意しておくとトラブルがあった場合も対応しやすくなります。
厚生労働省の『歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会』では、
歯科医師と歯科技工士との間を結ぶICT(情報通信技術)の活用はもちろん、
患者が実際に技工物を試適・装着している状況を歯科技工士へフィードバックできるような仕組みづくりや、
歯科技工士が歯科医療機関の臨床現場で研修を受ける制度など、多くの環境整備を提言しました。
歯科技工士が納品して終わりなのではなく、患者の意見や様子をフィードバックすることでモチベーションアップにも繋がるでしょう。
治療の場に歯科技工士が立ち会う
最近では、技工物の試適・装着の現場に歯科技工士も立ち会ってもらい、
今まで以上に歯科技工士が当事者意識を持てるような取り組みを行なっている歯科医院も増えてきました。
歯科技工士が立ち会うことで、実際の歯の見え方や装着時の感触を確認できるようになり、
より患者に寄り添った技工物を作成するヒントにもなるでしょう。
実際に作った本人が見てくれるという対応は、
患者視点からしても丁寧だと感じられ満足度の向上にもつながります。
すべてのケースで立ち会いは難しいとしても、例えば総入れ歯の試適・装着などの繊細な確認が必要な治療の場合のみ立ち会うなど、
診療の内容に合わせて有無を決めても良いかもしれません。
歯科技工所とも相談のうえ、歯科技工士との連携を強化してみてはいかがでしょうか。
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