電子カルテの良し悪しとは?電カルテ導入ガイド

電子カルテの良し悪しとは?電カルテ導入ガイド

2022年7月21日

カルテとは、患者の症状や治療の経過などの診療情報を記したものです。
今までは多くの医療現場で紙で保管されていたカルテの情報を、
電子情報にしてデータとして閲覧管理、編集できる『電子カルテ』に変更するところが増えてきました。
新規開業する病院の多くも初めから電子カルテを導入しており、普及率も高まっています。

一方で、さまざまな面から導入を見合わせている病院があるのも事実です。
そこで今回は、一般的な電子カルテのシステムや、これらを導入するメリット・デメリットを解説していきます。

 

ペーパーレスで医療現場に業務改善を

医療業界がIT化してきたのは1970年代ごろからで、
初めは新療報酬を請求するレセプト(診療報酬明細書)を作成するためのレセプトコンピューター、
通称レセコンから大きな波が始まりました。

現在では広く普及されているこのレセコンに比べ、
医療情報を扱う電子カルテが生まれたのは1999年のことです。
今までは紙で管理されていたカルテが電子化されることで、医療の現場には大きなメリットが生まれました。

 

電子カルテは過去に行った診療なども容易に辿ることができ、現状の把握がスムーズです。
また、書き文字の癖などによって誤った情報が伝わるといったミスも大幅に削減されるため、
前任の医師からの引き継ぎや、患者のデータ検索や閲覧、
カルテ管理などの多くの業務がスピーディーに行えるようになり、効率がアップします。

 

電子カルテの中には、診断書や紹介状などをテンプレートで入力できる製品もあり、
入力支援機能などを使うと、書類作成の手間も軽減されます。
視覚的にもわかりやすいので患者への説明も理解してもらいやすくなったり、
予約システムと連携することで予約・受付の業務が簡略化できたりと業務の無駄を省くことも、
患者の待ち時間を減らすことも可能になります。

さらに、電子カルテとレセコンを連携させれば、レセプト作成時の診療情報を入力することもなくなります。

物理的に保管のスペースが削減できたり、
クラウドに保存して災害や故障によるデータの紛失リスクに備えられたりすることも、
電子カルテにするメリットといえるでしょう。

 

使い方やコスト面でのデメリットも

メリットが非常に多い電子カルテですが、もちろんデメリットも存在します。
現場単位で最も大変になるのは、携わるスタッフが皆使いこなせるようになる必要があることです。
医師によってはデジタル機器の扱いに得手不得手があり、
そこから診療の質に差が生まれてしまう可能性もあります。
医師以外のスタッフへの研修や移行期間も考慮して現実的に導入が可能か考えましょう。
また、サービスの特性上、機種やサービスによって使い方が異なったり、
アップデートによって使い方が変わったりしてしまうと、研修がやり直しになる可能性もあります。

ほかにも、ハッキングを受ける可能性が0ではないことや、
今まで使用していた紙のカルテを電子化する手間やコスト、
停電時に使用できなくなるなどのデメリットが存在します。
そもそもの導入コストが病院によっては厳しいこともあります。

電子カルテはその種類も多く、さまざまな会社からリリースされているため、
レセコンとの連動性やサポート体制、文字をデータ化するOCR(光学的文字認識)機能の有無、
その他のオプションやコスト、使いやすさ(UI)などを選ぶ際の判断材料にし、自院にあうものを選びましょう。

電子カルテを導入したい場合には、こうしたメリット・デメリットを踏まえて考慮することが重要です。

メリット・デメリットを踏まえて考慮することが重要です。

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